#09 マクドの食材はどこから来てる?
■低価格戦争勃発2000年2月14日のバレンタインデー、
日本マクドナルドが平日半額セールを打ち出しました。
ハンバーガー、65円。
日本人は、ド肝を抜かれました。
この平日半額セールから1年間で、
ハンバーガー、チーズバーガーともに
販売個数が4.8倍に増えたそうです。(マクドナルド広報部発表)
ランチタイムには、それまでは若者や子供が顧客だった店先に、
スーツ姿のおじさんが行列を作る風景が社会現象になりました。
そしてその後、
牛丼、コンビニ弁当、おにぎり等を巻き込んだ外食の低価格戦争が続くことになります。
それにしても、どうしてこんなにも安価にできるのでしょうか。
■共同仕入れ
この頃のマクドの低価格の戦術として、
牛肉の仕入れなどは、日本単独でなく
オーストラリアマクドナルドと一緒にしていたそうです。
ゴマも、複数国のマクドナルド社でまとめて契約。
世界的な規模なので、大幅な低価格購入が可能だということです。
ここで威力を発したのが、マクドナルド社が導入している
「グローバル・パーチェシング・システム(国際購買体制)」。
世界中のマクドナルド社から送られる情報をシステム化し、
パソコンで食材の一つ一つについて、各国からの仕入れ価格を瞬時に比較できるそうです。
各国の市場価格、出荷価格、流通コスト、関税、日本までの船便輸送コストなど、
仕入れ段階で価格がいくらになるかを自動計算してくれるそうです。
このシステムのおかげで、
「うちは、よその1/3(の値段)で買っている」
と日本マクドナルド藤田社長は豪語していました。
ん?入札制ということでしょうか?
マクドに卸したかったら、このシステムに加入せよ、とかいう制度だったのでしょうか。
しかし、それも少し前のことのよう。
現在は、どうやら原材料は契約制に切り替えているようです。
■食材の9割が輸入
・ハンバーガーパティ
国内のスターゼン(旧ゼンチク)、伊藤ハム、デルマール
の3社に製造を外部委託しています。(2001年情報)
原料は、マクドナルド指定農場のオーストラリア、ニュージーランド産。
アメリカ牛よりも、相場も輸送コストも安いので。
・鶏肉
チキンマックナゲット、チキンフィレオ、グリルチキンサンドなどの鶏肉は、
マクドナルドの指定農場で厳しい衛生管理と監視のもとに飼育された
中国、タイ産のチキンを使用しています。
・魚
フィレオフィシュの魚は、北太平洋ベーリング海域で漁獲された、
すけそうだら(たらの一種)を使用しています。
・バンズ
フジパンの委託生産。
原料は、アメリカ産またはカナダ産の小麦。(2001年情報)
・チーズ
森永乳業や明治乳業などへの委託生産。
原料はおもにオーストラリア、ニュージーランド。(2001年情報)
・ピクルス
海外で加工済みの製品を輸入するケース、
原材料を輸入して国内メーカーが製造するケースがあります。
原料は、いずれも海外産。輸入量が一番多い国はスリランカ。(2001年情報)
・みじん切りたまねぎ
主にアメリカ産(2001年情報)
・レタス・キャベツ
国内産が基本。
提携する佐賀や長野のJAのカット野菜工場から仕入れています。
しかし、トマトなどを使う季節限定キャンペーンでは、
生鮮野菜は輸入モノになるケースが少なくないそうです。(2001年情報)
・トマトケチャップ
国内メーカーからの仕入れもありますが、輸入製品も使います。
ただし国産といっても、日本のメーカーは輸入原料を使うことが多いです。
ケチャップ原料のトマトピューレの2000年の輸入国ベスト3は
1.トルコ 2.アメリカ 3.中国(2001年情報)
(しかし最近はケチャップメーカーも変わってきているようです。
原材料産地をHPに表示していたりするので、見比べてみてください
カゴメ デルモンテ ナガノトマト イカリソース)
外食産業が低価格で業績を伸ばすには、
「グローバル化が武器」から
「グローバル化は当たり前。いかにグローバリズムを効率的に使うか」
といった観念が必要のようです。
(2008.3.20)
参考/引用
「安ければ、それでいいのか!?」山下惣一 編著(コモンズ)/「勝てば官軍」藤田田(KKベストセラーズ)
「安ければ、それでいいのか!?」山下惣一 編著(コモンズ)/「勝てば官軍」藤田田(KKベストセラーズ)

