#02 中国野菜は「毒菜」?
2002年、中国産輸入野菜の残留農薬問題が次々に発覚しました。
日本国内での中国野菜の残留農薬分析
2002年6月-2003年10月
おもに読売オンラインより作成
| 品名 | 薬品名 | 残留 基準値比 |
| 冷凍 ホウレンソウ |
クロル ピリホス |
6倍 |
| 業務用冷凍 ホウレンソウ |
クロル ピリホス |
250倍 |
| 冷凍ネギ | クロル ピリホス |
6倍 |
| セロリ | クロル ピリホス |
1.8倍 |
| 冷凍 塩ゆで枝豆 |
クロル ピリホス |
5.4倍 |
| 業務用冷凍 ホウレンソウ |
クロル ピリホス |
1.5倍 |
| スナック エンドウ |
シペル メトリン |
1.4倍 |
| マツタケ | ジクロ ルボス |
28倍 |
| 冷凍 カリフラワー |
? | 3倍 |
| 塩漬け タケノコ |
二酸化 硫黄 |
70倍 |
| エリンギ | クロル ピリホス |
9倍 |
おもに読売オンラインより作成
基準値をはるかに超える残留農薬が相次いで検出されたのはなぜなのでしょうか。
中国国内の家庭でも不安を持ち、農薬問題への認識は広がったと言われています。
中国では、若い人を中心に「洗剤を入れた水に5分ほど野菜をつけ、その後に洗い流す」という作業をしているそうです。
上海花王は野菜も洗える家庭用洗剤を96年から販売。
600ミリリットルサイズで10〜15元(160〜240円)。年間数万本が売れるそうです。
中国で生産される野菜は、国内向けと輸出向けとが別の畑で作られるそうです。
山東省郊外で、日本向けの作物生産現場を視察したJA宮崎中央会農政課の曽我部学主幹は
「畑のあちこちに農薬の空袋や空き瓶が散乱していた」
と言います。
「空き袋を放置するのは、農薬の危険性を認識していない証拠。中国政府は『農薬の使い方を指導している』と話すが、末端まで行き届いてないのでは」
と疑問を投げかけました。
過剰な農薬使用の原因として、
・20〜30倍に薄めて使用するはずの農薬をそのまま使うなど農民の知識不足や生産管理に問題がある
・分解されにくい農薬を長期間使用していたため、土壌に汚染物質が残っている
・農薬は通常芽が出る時に散布するが、少しでも見栄えを良くしようと収穫直前にも散布する
・同じ畑で同じ作物を作り続ける傾向も強く、連作障害を防ぐため、農薬を大量にかける
などがあげられています。
■中国側の対策は?
「量から質に重点を置いた、安全な野菜の提供を」
中国の温家宝副首相は2002年7月23日の野菜供給に関する全国会議で強調しました。
中国農業省は2001年から「無公害食品行動計画」を推進。消費者の不安を感じて対策を始めた生産現場も出始めました。
上海の「カルフール」に並ぶ無農薬野菜を生産する
「上海崇本堂農業科技有限公司」さんは、
中国政府から、安全・優良食品をうたった「緑色野菜」の最高ランク「AA」(無農薬、遺伝子組み換え不使用)の認証を受けています。
ここでは農薬を持ち込んだだけで従業員はクビ。
人手をかけて虫や雑草を取ったり、
虫が発生しにくい時に収穫時期をずらすなど工夫しているそうです。
いずれ日本への輸出も考えられています。
というか、こういう野菜自体が増えてほしいですね。
出先の国に対し、
輸入作物にわざわざ燻蒸処理をするように要請しているのだそうです。
この危険な発ガン物質・EDBを用いて燻蒸をしないのならば、
その果実や穀物を輸入しないという逆立ちが行われていたのです。
悪く言うならば、虫が発生せず伝染病が起きなければ、
引き替えにいかに危険な発ガン物質を用いてもいいよ
と言っていると捉えることもできるのではないでしょうか。
虫や伝染病が発生した場合、
ルートをたどれば行政の担当者が処罰されることになります。
一方発ガン物質は、10年、20年、30年というサイクルの中で人の体を蝕み、ガンにしていくので、
行政は責任を問われることはないでしょう。
残留農薬問題は2002年2〜3月、
農民運動全国連合会の調査で、中国産冷凍ホウレンソウから殺虫剤のクロルピリホスが基準の9倍検出されたのが発端です。
4月以降、検疫所で基準値を超える残留農薬が見つかった中国産農産物は75件にも達しています。
うち、過半数の46件は冷凍ホウレンソウで、
クロルピリホスが基準の250倍も検出されたケースもありました。
厚生労働省は5月、中国産冷凍ホウレンソウの輸入業者に自費で農薬の残留検査を命じました。
輸入届け出は1月末に週90件、1178トンあったのが、7月第2週には14件、339トンまで激減。
厚生労働省は7月10日、
業者の抜き取り検査の検体数を8から16に増やし、輸入自粛も要請しました。
ところが翌7月第3週の輸入届け出は36件、742トンと前週の倍以上に増加。第4週は6件に再び減少しました。
厚生労働省の担当者は「規制強化にあわてた業者が駆け込みで届け出たのかもしれない」と話しています。
そして7月末には
特定国の特定食品を包括的に輸入禁止にできる改正食品衛生法が成立しました。
この法律を以て事態はどう変わってゆくのか、また変えていくのはまさに私たち消費者たちです。
(2004)

